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就職難の嵐!それでもバイオ系に進学する?悲惨な実情とは

就職・転職
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僕は大学院時代、微生物や食品科学を研究してました。

 

一応、受験生なら名前を聞いたことがありそうな大学です。

専攻は簡単に言うとバイオテクノロジー

ピペドやポスドク、就職難、手に職がない、論文捏造…など悲惨な言われようですが…(白目)

 

つっても、OBの就職先を見ると、大手ビール会社などの食品メーカー、大手製薬メーカー等の研究職がズラリ!!

僕の専攻は応用研究というか、実学に近かったので、それなりに企業からの引きは強かったんですな。

化学や機械専攻とはレベルが違いますけど…(低い意味で)

 

ただ、僕が就活をしていたのは2010年頃…

下のリンクを見ると……

 

図録▽就職内定率の推移(大卒)

 

超!氷河期!! 

 

リンク見てもらうとわかりますが、2009年→2010年で、内定率カックーン↓なってるでしょ。カックーン!!って

しかも2011年を境にまた上昇してるし。

 

狭間の世代ですよ!まったく!!

 

新卒では、なんとかギリギリ大手?中堅?と言える会社に潜り込めたものの、僕ら世代の就職実績を前年度と比べると…

  

……何も言えねぇ…

 

ある教授は、

『ウチの大学を出といて、今年の就職実績はなんだ!!』

と騒いでたらしい。

クソ。

 

 

そんな超氷河期ですが、強いトコは強い!

 

有機化学専攻

『アタイ、大手化学メーカーにリク面経由で内定決まったよ!』

 

 

眩しい…助けて…

 

 

機械工学専攻

『ボクは、大手自動車メーカーに推薦が決まりましてね (メガネクイー! 』

 

 

あああああああ…(白目

 

 

…というわけで、今回は、バイオテクノロジーという分野に進学した人間がどんな苦労をするのか、解説してみます。

 

キーワードは、

 

『あなたは、それでもバイオテクノロジーを学んでくれますか??』

 

【目次】

  

バイオ専攻の大学院生の生活

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生物を実験対象にすると…

僕の所属していた研究室の別名は『不夜城』でした。カッコイイですね^^

その名の通り、24時間電気が付いてるんです。誰かしら残ってるので。

 

僕も、微生物を培養しているときは、

 

培養時間:48時間〜

サンプリング*1間隔4時間おき

 

なんて実験プランを組まされた、もとい、組んだこともあります。

 

簡単に言うと、

2日間ぶっつづけで実験するよ!

ってことです。

サンプルの保存が利かないから、分析に追われ仮眠もほとんど取れません。

オートサンプラー*2もちょうど壊れてて。 

 

まぁこれは、ヒドイ場合です。

生物(動物・植物・微生物)相手の実験は、実験時間が読めないことが多いというのがキーワードですね。

 

バイオの研究室では、実験生物、細胞こそがピラミッドの頂点なんです。

 

実験動物に異常が起これば夜中でも対応します。

哺乳類だと1匹に数ヶ月スパンの実験結果がかかってます。

 

微生物相手では、もっとややこしい。

いつになったら増殖してくれるの…?帰りたいんだけど…。みたいな。

 

バイオテクノロジーの研究室において、大学院生は、マウス以下の存在ということを良く覚えておきましょう。

 

 

バイオ専攻の就職活動

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なぜバイオは就活に弱いのか1『需要と供給のミスマッチ』

まず、ポピュラーな進路である、

『生物、農学系の修士課程における、メーカー研究職に向けた就活』

を前提としますが、超狭き門です。

 

今更な話ですが。

 

機械電気電子系の企業と比較して、食品化学化粧品メーカーの研究職は本当に枠が少ないです。

 

文部科学省のデータを1つ挙げてみます。

 

科学技術要覧平成27年版:文部科学省

 

ここでは、大学や企業の研究者数をデータ化しています。

 

まず、平成26年度の大学の研究者数を見ますね。

これは、ポスドクや博士を含む研究従事者総数で修士課程の学生は(たぶん)含まれてないので、少し話が離れてますが…

 

電気・通信系:約10000人

化学系:約4000人

生物系:約6000人

 

となっています。

 

対して『日本の企業の専門別研究者数割合』を見てみます。

企業の研究者の中で、各専門分野の人が占める割合です。

 

電気・通信分野の研究者は、企業研究者の26.6%を占めてるらしい!すげぇ!

 

化学系9.7%。なかなかの数値ですね。

 

ちなみに、

 

農学系を見てみると…

 

2.9%!!

 

生物系*3は…

 

1.3%!!!

 

 サラサラサラサラサラ……(消滅

 

まぁ、一概に比較すべきデータではないかもしれません。

 

ただし、『大学でバイオを研究する人は多いのに、企業では少ない』ってデータ…

 

とりあえず、絶望感ハンパないですよね。

 

 

なぜバイオは就活に弱いのか2『そもそも専攻の強みも少ない』

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研究職の就活ですが、まず大前提として、東大、京大の院生で、面接をしっかりこなせるコミュ力があれば、普通に最強です。 

 

例外はありますよ。私立中堅でも大手研究職に決まる人はいます。

あくまで”傾向”の話。

それでも、学歴は正義になってる現実があります。

 

その前提で、バイオテクノロジー専攻の研究の弱さについて解説してみます。

 

学歴の話をしましたが、もちろん研究内容も見られます。

 

ですが、最初に結論を言うと、

 

『バイオテクノロジーを研究していることが、就職にプラスに働くことはまずない』

 

と考えてください。

 

もちろん、植物の育種を研究している人は、種苗会社に決まりやすいと思いますし、企業にバッチリ合う研究をしている場合はまた別ですが、ピンポイントな話なので置いておきます…

 

生物・農学系でも、研究職に比較的強い専攻はあります。

 

それは、バイオ以外に強みがある学部です。

 

つまり…

 

『僕、バイオ専攻だけど、分析化学に明るいです!(農芸化学)

 

『僕、バイオ専攻だけど、量産化の知識あります!(生物工学)

 

『僕、バイオ専攻だけど、薬物動態にも詳しいです!(薬学部の生物系)

 

『僕、バイオ専攻だけど、プログラミングや統計解析できます!(バイオインフォマティクス)

 

みたいなね。

 

上述の通り、『生物の専門家』が企業の研究者になるのは、非常に狭き門です。

 

ただ、少し明るい話をすると、生物以外の強みがあれば、重宝する人材にもなりうるとも言えます。

 

企業にとって、基礎研究しかできない人って、扱いづらいんですよ。

 

生物学はわかっていてほしいけど、それだけじゃなぁ…って会社は結構多いです。

 

スキルの幅…って意味では、この記事で素晴らしいことが書かれてます。

 

リンク:藤原和博氏のビジネス講座「レアカードにならないと稼げない」

 

その大学を出た時、自分の武器として何が残るか?

よく考えるべきだと思います。

 

『バイオを学びたいけど、就活ではあまり苦労したくない…』

 

って人は、少し広い目で、大学、学部を選んでみてはいかがでしょう。

 

農学、理学、生命科学って名前が無くても、バイオを学べる学部はあります。

 

バイオ(生物系・農学系・水産系)専攻者の就職難易度 | 農学系の大学編入講座(仮)

ここにも面白い記事があったので参考までに。

 

 

なぜバイオは就活に弱いのか3『視野が狭い?自信がない?』

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私も元は企業研究者。

採用のお手伝い(若手枠で面接に参加したりとか)をしたこともあります。

 

そんなに研究の色が強くないメーカーでは、ぶっちゃけ研究内容とか関係ないことも多いです。

 

それよりも、ちゃんと研究内容を話せるか…が大事!

 

なのですが、

 

この、『ちゃんと研究内容を話せるか』を出来てない人が、バイオ系には結構多いのです…。

リンク:上手な研究発表のストーリー構成とは:『三角形』の法則

 

特に、『その研究が何に活きるか』をちゃんと話せない人が多いんです。

 

化学とか、機械系って、研究の応用展開がわかりやすいですよね。

この化合物ができれば、画期的な自動車の塗料に応用できます!みたいな。

 

その点、バイオ系って、研究分野の、本当に隅の隅を実験していることも多い…。

 

例えば、

 

  1. この研究は…
  2. この研究分野のここの部分に当たります…
  3. だから、こういう応用展開が考えられて…
  4. 我々の生活にこう役立ちます!!

 

こう答えたいところを、バイオ系の人は2か3で止まっちゃうことが多いのです。

隅の隅を研究してようが、応用展開はデカいところまで言っていいんですよ。

 

言えないと『コイツ何の研究してんのか、わかってんのか?』って思われるかも…

 

その点では、もう少し自信を持っていいかもしれません。

 

 

博士課程の底なし沼

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『ピペド』って知ってますか?

リンク:国会で「ピペド」が話題に 若手研究者がキャリアを積めない「ブラック環境」で実験繰り返す

低年収・任期制で「使い捨て」にされるポスドク

実は「ピペド」とは、2ちゃんねるの生物板を発祥とするインターネットスラング。

少量の液体を吸い上げて他の容器へ測りとる「ピペット」を使って、朝から晩まで実験を続ける生命科学の研究者を「ピペット奴隷」(あるいは土方)と揶揄する言葉だ。

キャリコネニュース | 働きやすい職場を増やそうより引用

 

言い直すと、

 

『バイオで博士課程に進むと、朝から晩までピペットでチューチューして、論文書ける人も一握りだし、社会的にもスキルとして認められにくいし、ポスドクとか1年契約の非正規だし、アラサーまで学生やって奨学金返済も溜まってるし、ぶっちゃけ結構人生詰んでねぇ?』

 

って人たちをを揶揄した言葉です。

 

バイオ系の博士課程の沼は深いのです(白目)

 

 

『博士が100人いる村…』最新版

リンク:「世界がもし100人の博士だったら」の行方不明者数に驚く - NAVER まとめ

 

 

これはかなり前に話題になった動画。

国の調査を基に、博士課程のその後を簡単に説明したもの。

 

これを、以下の資料を基に言い換えてみます。

動画とは少し内容が違いますが、博士課程の進路状況を簡単に…ってことで。

 

参考:学校基本調査-平成27年度(確定値)結果の概要-:文部科学省

 

  • 博士は今年16000人くらい産まれました!
  • 100人のうち、68人は就職します!
  • ただし、16人は、期限付きの非正規雇用(ポスドク等)です。
  • 100人のうち、6人はアルバイトなどの一時的な仕事をします。
  • 100人のうち、18人は、進学も就職もできません。(無給の研究員など?)
  • 100人のうち、8人はよくわかりませんでした\(^o^)/ (その他扱い:進学、研修医、不明者を含む)

 

なお、これは全分野の博士課程全体の話です。

 

ちなみに博士課程だけで言えば、バイオよりも文系の方が悲惨かも。

 

単純に、就活うまくいかなかったから…なんて理由で博士課程まで進むと悲惨です。

”ネガドク”(ネガティブな理由での博士進学)とも言いますね。

 

明確な目的とビジョンが無いなら、博士課程に進むべきではないでしょう。

 

 

まとめ:バイオ系に進学して明るい未来を手に入れるには…

散々言いましたが、明るい話題がないわけじゃないんです!

 

細胞は、ありまぁす!からネガキャンがかなり盛んになってしまいましたが、バイオテクノロジーは、今後の発展がかなり期待されている分野です。

(人材がダブついてるだけで)

ですが、それを牽引するのは、大学と、元気の良いベンチャー企業というのも事実。

 

進学を考える高校生…そして親御さんはよく調べて、よく考えたほうが良いかと思います。

  

僕の個人的な考えですが、

 

  • 企業の研究職になりたいなら、一流大学に進んで修士で就職しよう!あと、バイオ以外も学べる学部を探してみよう!
  • ブラック研究室(スキル無し、論文無し、就職無し)は絶対に避けよう!教授推薦ありの研究室に全力で入ろう!
  • 大学でやっていくなら、修士の時点で学術論文出せるくらいの能力は身につけよう!
  • 博士に進むなら、ベンチャーでもアカデミックでも生きていけるくらいのスキルとタフさとコネが必須だよ!
  • いっそのこと公務員の勉強も視野に入れてみよう!

 

と思っています。

 

バイオの発展自体は、ものすごーく望んでるんですが、何も知らずにバイオに進学して、悲惨な状況になっている人が増え続ける現状は悲しげ。

 

自分の夢を信じる!は素晴らしい。

 

ですが、そのためにも進路は考えて考えて考えて…。

むしろ、調べて調べて調べて…をおすすめします。

 

とりあえず、バイオの底なし沼にはハマらないでね!!

 

これにてご免!

 

*おすすめ記事はこちら*

みるおか

*1:分析のため、培養液等を一部採取すること

*2:自動で試料を採取してくれる神様

*3:農学系と微妙に定義が異なる。農学系は”工学”の分野で実学に近い。生物系は”理学”の分野で基礎研究の色が強い。でも学ぶ内容や研究内容はあまり変わらなかったりする