食物繊維は、便のかさを増やしたり、水分を保持したりすることで、便通を改善する働きが期待できます。 ただし、便秘の原因によっては、食物繊維を増やしても改善しないことがあります。
便秘対策では、不溶性・水溶性の両方を食事から摂取し、水分不足や運動不足にも注意することが大切です。
さて、皆さんは快便ですか?
僕は普段それほど便秘に悩むことはありませんが、乳糖不耐症のため、牛乳を飲むとお腹の調子が悪くなることがあります。
以前、乳製品メーカーで働いていた頃は大変でしたね……。
今回は、そんなお腹の健康に欠かせない「食物繊維」の話です。
僕は理系大学院で微生物学を学び、食品メーカーで乳酸菌の研究や製品開発に携わってきました。
食品の研究開発では、食物繊維を単なる栄養成分ではなく、原料の性質や保水性、腸内細菌に利用される仕組みまで考えて扱います。
そこで今回は食品科学の視点から、次の疑問を解説します。
- 食物繊維にはどんな種類があるのか?
- なぜ食物繊維を食べると便秘改善に役立つのか?
- 1日にどのくらい摂ればよいのか?
- 便秘のときに食物繊維を増やしても問題ないのか?
医療としての便秘治療ではなく、食品の成分と働きを中心に、できるだけわかりやすく解説していきます。
食物繊維とは?水溶性と不溶性の2種類がある

【ここに挿入画像①:食物繊維2種類の比較インフォグラフィック】
食物繊維とは、人間の小腸で消化・吸収されにくく、大腸まで届く食品成分のことです。
厚生労働省のe-ヘルスネットでは、難消化性の炭水化物を中心とした成分として説明しています。
僕たちが食べた糖質やたんぱく質、脂質の多くは、消化酵素によって分解され、小腸で吸収されます。
一方、食物繊維は人間の消化酵素では十分に分解できず、大腸まで届きます。
ここで重要なのが、食物繊維は単なる「消化できない食べ物のカス」ではないということ。
便の形成を助けるほか、一部は腸内細菌の栄養源として利用され、健康維持に役立っています。
食物繊維は大きく、水溶性と不溶性に分類されます。
不溶性食物繊維|便のかさを増やす働き
不溶性食物繊維は、水に溶けにくい食物繊維です。
代表的なのは、セルロースやリグニンなど。
野菜や穀類、豆類、きのこ類などに含まれています。
植物の細胞壁を構成する成分も多く、食品の硬さや食感にも関係しています。
不溶性食物繊維の主な特徴は、便のかさを増やし、排便を助ける働きです。
例えば、野菜や穀類に含まれる繊維は、大腸まで届いて便の構成成分になります。
便の量が増えることは、正常な腸の働きによる排便を促すうえで重要です。
ただし、食物繊維は増やせば増やすほどよいというわけではありません。
すでに便が大量にたまっている人や、便を排出する機能に問題がある人では、不溶性食物繊維を増やすことで、お腹の張りや不快感が強くなる場合もあります。
水溶性食物繊維|保水性や腸内細菌への作用が特徴
水溶性食物繊維は、水に溶ける性質を持つ食物繊維です。
代表的なものには、ペクチン、β-グルカン、アルギン酸などがあります。
水溶性食物繊維の中には、水を含むことで粘性を示すものがあります。
食品メーカーでも、食感や粘度を調整するために、こうした多糖類の性質を利用します。
例えば、ジャムの製造に使われるペクチンや、海藻由来の増粘成分などが身近な例です。
また、一部の水溶性食物繊維は腸内細菌によって発酵・利用されます。
その結果、短鎖脂肪酸などの物質が産生され、腸内環境に影響を与えます。
ただし、水溶性食物繊維なら何でも同じように働くわけではありません。
水に溶ける性質、粘度、腸内細菌による分解のされやすさは、食物繊維の種類によって異なります。
水溶性と不溶性の違いを比較
| 比較項目 | 不溶性食物繊維 | 水溶性食物繊維 |
|---|---|---|
| 水への溶けやすさ | 溶けにくい | 溶ける |
| 主な特徴 | 便のかさを増やす | 保水性・粘性を示すものがある |
| 腸内細菌との関係 | 種類によって利用される | 発酵されやすい種類が多い |
| 代表成分 | セルロース、リグニン | ペクチン、β-グルカン、アルギン酸 |
| 多く含む食品の例 | 野菜、豆、きのこ、穀類 | 果物、海藻、オーツ麦など |
※実際の食品には、両方の食物繊維が含まれていることが一般的です。
以前は「不溶性:水溶性=2:1で摂るべき」と説明されることもありました。
しかし、現在の日本人の食事摂取基準では、そのような固定比率は設定されていません。
特定の比率にこだわるより、さまざまな食品から食物繊維を摂取する方が実践的です。
食物繊維はなぜ便秘に効く?3つの働きを解説

【ここに挿入画像②:便秘に効く食物繊維3つの理由】
食物繊維と便秘の関係を理解するには、まず便ができる仕組みを知る必要があります。
食事から摂取した栄養素の多くは小腸で吸収されます。
その後、消化されなかった成分が大腸へ届きます。
大腸では水分の吸収が行われ、腸内細菌や消化されなかった食物成分などとともに便が形成されます。
つまり、便は単なる食べ物の残りではありません。
水分、腸内細菌、消化されなかった食物成分、腸由来の成分などから構成されています。
食物繊維は、この便の形成や腸内環境に重要な役割を果たします。
① 便のかさを増やして排便を助ける
便を作るうえで重要なのが、適切な便の量です。
食物繊維の一部は大腸まで届き、便の構成成分になります。
その結果、便のかさが増え、腸の正常な働きによる排便を助けます。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、食物繊維摂取量の増加と、排便量や排便回数の増加との関連が紹介されています。
ただし、便秘は便の量が少ないだけで起こるわけではありません。
腸の運動や排便時の筋肉の働きに問題があれば、便の量が増えてもスムーズに排出できない場合があります。
② 水分を保持して便の硬さに関わる
便の硬さには水分が関係しています。
大腸に便が長くとどまると、水分の吸収が進み、便が硬くなることがあります。
一部の食物繊維は水分を保持する性質を持つため、便の状態に影響します。
食品科学でいう「保水性」です。
例えば、食品の中に水を保持する成分が多く含まれると、食品の食感が変わることがあります。
食物繊維も種類によって異なる保水性を持ち、消化管内での性質が変わります。
ただし、食物繊維だけで便の水分量が決まるわけではありません。
水分摂取、腸の運動、体調なども関係します。
③ 腸内細菌に利用されて短鎖脂肪酸が作られる
食物繊維の働きで、僕が食品科学の観点から特に興味深いと思うのが、腸内細菌との関係です。
腸内細菌の中には、人間が消化できない食物繊維を分解して利用できるものがいます。
その過程で作られる代表的な物質が、短鎖脂肪酸です。
短鎖脂肪酸には、主に次のようなものがあります。
- 酢酸
- プロピオン酸
- 酪酸
これらは大腸の環境や腸の生理機能に関係しています。
ただし、「食物繊維を食べれば善玉菌が必ず増える」「短鎖脂肪酸が増えれば便秘が治る」と単純に言い切ることはできません。
食物繊維の種類や腸内細菌の構成によっても結果は変わります。
食品メーカーで乳酸菌を扱ってきた経験からも、腸内環境をひとつの成分だけで説明するのは難しいと感じます。
便秘の原因は食物繊維不足だけではない
「最近便秘気味だから、食物繊維をたくさん食べよう!」
こう考える人は多いと思います。
もちろん、食物繊維が不足しているなら、食事を見直すことには意味があります。
しかし、便秘にはさまざまな原因があります。
例えば、腸の運動が低下して便が進みにくくなったり、排便時にうまく力を使えなかったりする場合です。
さらに、服用している薬や病気が関係することもあります。
便秘は排便回数だけでは判断できない
便秘というと、何日も便が出ない状態を想像しがちです。
しかし、毎日排便があっても、強くいきまないと出ない、便が硬い、出し切れない感じが続くなどの症状があれば、便秘が問題になっている可能性があります。
慢性便秘症診療ガイドライン2023では、排便回数だけでなく、硬便、残便感、排便困難なども重視されています。
反対に、排便が毎日なくても、苦痛がなくスムーズに出ている人もいます。
「毎日出さなければ健康ではない」と考える必要はありません。
食物繊維を増やしても便秘が悪化する場合がある
便秘対策で注意したいのが、食物繊維の増やしすぎです。
特に不溶性食物繊維を急に大量摂取すると、腹部膨満感やガスなどの症状が強くなることがあります。
もともと食物繊維の摂取量が少ない人は、少しずつ増やす方がよいでしょう。
便が硬くて排出できない状態や、便がたまっている可能性がある場合は、単純に便のかさを増やすことが適切とは限りません。
食物繊維は便秘薬ではありません。
食生活で改善しない便秘が続く場合は、医療機関で原因を確認することも大切です。
食物繊維は1日何g必要?2025年版の目標量
2026年現在、日本で使用されているのは「日本人の食事摂取基準(2025年版)」です。
この基準では、年齢・性別に応じて食物繊維の摂取目標量が設定されています。
成人の食物繊維摂取目標量
| 年齢 | 男性 | 女性 |
|---|---|---|
| 18~29歳 | 20g以上 | 18g以上 |
| 30~49歳 | 22g以上 | 18g以上 |
| 50~64歳 | 22g以上 | 18g以上 |
| 65~74歳 | 21g以上 | 18g以上 |
| 75歳以上 | 20g以上 | 17g以上 |
出典:厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2025年版)」
これらは生活習慣病予防の観点から設定された目標量であり、便秘を治療するための個別の処方量ではありません。
一方、令和6年国民健康・栄養調査によると、日本人成人の食物繊維摂取量は平均18.1g/日です。
男女や年齢で差はありますが、現状では十分に摂れていない人も多いことがわかります。
まずは今より1日3~4g増やすことを目標に
「男性なら1日22g以上」といわれても、普段どのくらい食べているのかわからないですよね。
そんな人は、まず食生活を見直し、少しずつ摂取量を増やしてみましょう。
厚生労働省のe-ヘルスネットでも、今より1日3~4g程度増やすことが実践的な目安として紹介されています。
とはいえ、急に大量の野菜を食べる必要はありません。
主食を見直したり、副菜を1品増やしたり、間食を果物に変えたりする方法がおすすめです。
食物繊維が多い食べ物は?毎日の食事に取り入れやすい食品

食物繊維は野菜だけに含まれているわけではありません。
穀類、豆類、果物、きのこ、海藻など、さまざまな食品に含まれています。
| 食品群 | おすすめの食べ物 | 取り入れ方 |
|---|---|---|
| 穀類 | 大麦、オートミール、玄米 | 白米や食パンの一部を置き換える |
| 豆類 | 納豆、大豆、いんげん豆 | 朝食や副菜に追加 |
| 野菜 | ごぼう、ブロッコリー、にんじん | 温野菜や汁物にする |
| きのこ | しめじ、えのき、しいたけ | 味噌汁や炒め物に加える |
| 海藻 | わかめ、もずく、ひじき | 汁物や小鉢に追加 |
| 果物 | りんご、キウイ、バナナ | 間食や朝食に利用 |
※食物繊維の含有量は食品の種類や加工状態によって異なります。
野菜だけで補おうとするのは意外と大変
食物繊維といえば、まず野菜を思い浮かべるかもしれません。
しかし、野菜だけで目標量を満たそうとすると、かなりの量を食べる必要があります。
僕がおすすめするのは、主食にも食物繊維を取り入れる方法です。
例えば、白米に大麦を混ぜた麦ごはんや、オートミールなど。
主食なら日常的に食べるので、食物繊維を増やす習慣を作りやすいのがメリットです。
海藻や豆類も組み合わせる
野菜以外では、豆類や海藻も便利です。
僕はもずく酢が好きで、こうした食品は普段の食事に取り入れやすいと感じています。
ただし、海藻だけを大量に食べればよいというわけではありません。
海藻にはヨウ素なども含まれ、種類や摂取量によって栄養バランスに影響します。
ひとつの食品に偏らず、穀類、野菜、豆類などを組み合わせましょう。
便秘対策で食物繊維を無理なく増やす4つのコツ
【ここに挿入画像③:無理なく増やす食物繊維のコツ】
食品メーカーの立場から考えても、毎日続けられる食習慣が重要です。
特別な健康食品を買う前に、まずは普段の食事を少し変えてみてください。
① 主食を麦ごはんやオートミールに置き換える
最初に見直したいのが主食です。
精白米や一般的な食パンに比べ、大麦や全粒穀物を使った食品は食物繊維を効率的に摂れるものがあります。
例えば、白米に少量のもち麦を混ぜる方法なら、食生活を大きく変えずに取り組めます。
オートミールも選択肢のひとつです。
ただし、製品によって食物繊維量は異なるため、購入時は栄養成分表示を確認しましょう。
② 副菜に豆・野菜・きのこを追加する
主食を見直したら、次は副菜です。
納豆を1パック追加する。
味噌汁にきのこやわかめを入れる。
夕食に温野菜を1皿加える。
このくらいの変化でも、食物繊維を摂る機会を増やせます。
忙しい社会人なら、冷凍野菜や水煮の豆、カット野菜などを活用するのもよいと思います。
食品加工によって食物繊維がすべて失われるわけではありません。
無理に生野菜だけにこだわらず、続けやすい方法を選びましょう。
③ 間食に果物を取り入れる
お菓子を食べる代わりに、りんごやキウイなどの果物を取り入れる方法もあります。
果物には食物繊維に加えて、ビタミンやカリウムなども含まれています。
ただし、果物にも糖質があります。
食物繊維を増やすために大量に食べるのではなく、適量を食事に取り入れましょう。
④ 水分も意識して摂取する
食物繊維を増やすときは、水分摂取にも注意しましょう。
一部の食物繊維は水分を保持するため、水分不足の状態では便が硬くなりやすくなります。
ただし、水を大量に飲めば便秘が改善するというわけではありません。
必要な水分量は食事内容、気温、運動量、体調などによって異なります。
普段から水分が不足している場合は、こまめに補給することを心がけましょう。
医師から水分制限を指示されている場合は、その指示を優先してください。
ヨーグルトと食物繊維を組み合わせると腸内環境に良い?
ここからは、僕の専門である乳酸菌と腸内細菌の話です。
「腸内環境を整えたいならヨーグルト」
このイメージはかなり定着していますよね。
ただ、ヨーグルトと食物繊維では、腸内環境への働き方が異なります。
プロバイオティクスとプレバイオティクスの違い
乳酸菌やビフィズス菌など、人の健康に有益な働きをすることが確認された生きた微生物を、適切な条件で摂取する場合の概念が「プロバイオティクス」です。
一方、腸内細菌などの微生物に選択的に利用され、健康上の利益をもたらす基質を「プレバイオティクス」と呼びます。
一部の食物繊維やオリゴ糖が、その代表例です。
簡単に整理すると、
プロバイオティクスは菌そのもの、プレバイオティクスは菌に利用される成分。
という違いがあります。
ただし、すべての乳酸菌がプロバイオティクスに該当するわけではなく、すべての食物繊維がプレバイオティクスとして働くわけでもありません。
食品メーカーで乳酸菌を研究していた頃にも、菌株の違いや、利用できる糖質の種類によって性質が変わることを学びました。
ヨーグルトに果物やオートミールを加える方法
普段の食事では、ヨーグルトに果物やオートミールを組み合わせる方法もおすすめです。
ヨーグルトは製品によって乳酸菌などを摂取でき、果物やオートミールからは食物繊維を摂取できます。
ただし、この組み合わせを食べれば必ず便秘が治るわけではありません。
ヨーグルトに含まれる菌の種類や量、食物繊維の種類、個人の腸内環境によっても働きは変わります。
僕のように乳糖不耐症がある人は、乳製品でお腹の調子が悪くなることもあるので注意してください。
ヨーグルトや乳酸菌の詳しい働きは、以下の記事で解説しています。
食物繊維のサプリメントや健康食品は必要?
食物繊維を増やす方法として、難消化性デキストリンやサイリウムなどを配合した健康食品もあります。
手軽に摂取できる点はメリットですが、僕はまず普段の食事を見直すことをおすすめします。
難消化性デキストリンとサイリウムの違い
| 成分 | 主な特徴 | 注意点 |
|---|---|---|
| 難消化性デキストリン | 水に溶けやすく、飲料などに配合しやすい | 一度に多く摂るとお腹が緩くなる場合がある |
| サイリウム(オオバコ由来) | 水を吸って膨らみ、粘性を示す | 十分な水分が必要。嚥下障害などがある場合は注意 |
| イヌリン | 腸内細菌に利用されやすい食物繊維の一種 | ガスやお腹の張りが出ることがある |
食物繊維は、製品によって物性も働きも違います。
「食物繊維5g配合」という数字だけで、すべて同じ健康効果が得られるわけではありません。
健康食品を購入する場合は、原材料、食物繊維の種類、摂取方法、注意表示を確認してください。
特定保健用食品や機能性表示食品であっても、医薬品と同じものではありません。
また、便秘が続く場合にサプリメントだけで対応しようとせず、必要に応じて医療機関へ相談しましょう。
【商品リンク設置候補:もち麦・オートミールなどの一般食品】
※この位置には、食物繊維サプリを大量に並べるより、日常の食事に取り入れやすい一般食品を1~2点紹介する方が自然です。
食物繊維を増やす前に知っておきたい注意点
食物繊維は健康維持に重要ですが、便秘の原因によっては食事だけで改善できないことがあります。
特に、急に始まった便秘、強い腹痛、血便、原因不明の体重減少などがある場合は、早めに医療機関へ相談してください。
激しい腹痛や嘔吐、お腹の強い張りがあり、便やガスが出ない場合は、腸閉塞などの可能性もあるため、速やかな受診が必要です。
また、便秘が長引いている人、便が硬くて排出できない人、生活習慣を見直しても改善しない人も、医師に相談することをおすすめします。
便秘には腸の運動や排便機能の問題、薬の影響、病気などが関係している場合があります。
食物繊維が不足している便秘と、食物繊維を増やすだけでは対応できない便秘は分けて考える必要があります。
食物繊維と便秘に関するよくある質問
水溶性と不溶性、便秘にはどちらがよい?
どちらか一方だけを大量に摂取するのではなく、さまざまな食品から両方を取り入れるのが基本です。
ただし、食物繊維の種類によって便通への作用は異なります。
特に不溶性食物繊維を増やすと腹部膨満感が強くなる人は、自己判断でさらに摂取量を増やさないようにしましょう。
食物繊維を摂りすぎると便秘になる?
食物繊維を急に増やすことで、お腹の張りやガス、不快感が強くなる場合があります。
便秘の原因によっては、症状が悪化することもあります。
食物繊維を増やす場合は、少量から様子を見て調整しましょう。
食物繊維はどのくらいで便秘に効果が出る?
食物繊維への反応には個人差があり、何日で改善するとは一概にいえません。
便秘の原因、食物繊維の種類、摂取量、普段の食生活によっても異なります。
症状が続く場合は、食物繊維の摂取量だけを増やし続けるのではなく、医療機関へ相談してください。
食物繊維が多い食品を食べればヨーグルトは不要?
食物繊維とヨーグルトでは、摂取できる成分や栄養素が違います。
どちらか一方を必ず食べなければならないわけではありません。
食物繊維は穀類、野菜、豆類などから摂取し、ヨーグルトは好みや体質に応じて食生活に取り入れるとよいでしょう。
毎日便が出ないのは便秘?
必ずしもそうではありません。
排便回数だけでなく、便の硬さ、排便時の苦痛、残便感なども重要です。
普段と違う症状が続く場合や、排便に強い苦痛がある場合は医療機関に相談しましょう。
まとめ|食物繊維は種類と摂取量を意識して便秘対策に取り入れよう
食物繊維は、便の形成や腸内環境の維持に重要な食品成分です。
主なポイントを整理すると、次のようになります。
- 不溶性食物繊維は、便のかさを増やす働きがある
- 一部の水溶性食物繊維は、水分保持や腸内細菌への作用が特徴
- 食物繊維の目標量は年齢・性別によって異なる
- まずは普段の食事から1日3~4g程度増やすことを検討する
- 食物繊維を増やしても改善しない便秘には注意が必要
僕は食品メーカーで乳酸菌や食品成分を扱ってきましたが、腸内環境というのは非常に複雑です。
食物繊維を大量に摂ればよいわけでも、ヨーグルトを食べればすべて解決するわけでもありません。
まずは主食や副菜を見直し、毎日の食事から無理なく食物繊維を増やしてみましょう。
個人的には、麦ごはんや納豆、きのこ、海藻などをうまく使うのが続けやすいと思います。
そして、お腹の調子が悪いときは無理をしないこと。
食品の役割と医療の役割は、きちんと区別したいですね。
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参考資料
- 厚生労働省:食物繊維の必要性と健康(e-ヘルスネット)
- 厚生労働省:日本人の食事摂取基準(2025年版)
- 文部科学省:食品成分データベース
- 日本消化器病学会:食物繊維はどのくらい摂取するのがよいですか?
- 日本消化器病学会:便秘薬の上手な使い方
※本記事は食品科学と栄養に関する一般的な情報を提供するもので、個別の便秘症状の診断・治療を目的とするものではありません。



コメント
ヨーグルトのレビュー楽しみにしてます
菌活にハマってるものです。
大変楽しく読ませていただきました。
もしよろしければ質問があるのですが、納豆と梅干しの組み合わせが好きで、よく一緒に食べております。
梅干しは殺菌効果が強いと聞きますが、この組み合わせは納豆菌を無駄にしてしまうのでしょうか?
ご多忙と存じます。もしお気が向いたらコメントいただけると幸甚です。
よろしくお願い申し上げます。
カメ太 (id:animezukikun)さん
ヨーグルト大人買いしますぜ。
(id:chocolate0521)さん
コメントありがとうございます。
データが無い(知らない)ので、私の『考察』としてお答えします。
梅干しの殺菌効果(塩、クエン酸による雑菌の増殖抑制)は、納豆の健康効果には大きな影響は無いと考えます。
そもそも納豆の健康効果は、ヨーグルトのように、生きた菌を摂取することではなく、大豆本来の成分と、納豆菌が大豆を分解して生成した『生産物』を摂取することが主です。
そのため、仮に梅干しが納豆菌を不活化しても特に問題だとは感じません。
梅干しのクエン酸はカルシウムを補足(キレートといいます)して吸収を促進しますので、むしろ良いかも!?
という独り言でした…
めちゃくちゃ詳しいですね!!
そしてわかりやすい!!
最近便の調子が良くなかったので参考にさせていただきます!!
あえちゃん (id:aechanman)さん
コメントありがとうございます。
栄養士でも医者でもないですが、食品メーカーで仕事してるので、そっち視点の記事は少しずつ増やしていこうと思います。
みるおか様
ご教示ありがとうございました。
—
そもそも納豆の健康効果は、ヨーグルトのように、生きた菌を摂取することではなく、大豆本来の成分と、納豆菌が大豆を分解して生成した『生産物』を摂取することが主です。
そのため、仮に梅干しが納豆菌を不活化しても特に問題だとは感じません。
大変腑に落ちました。
納豆を食べる時に、ちょっと気になっていたので、これからは楽しく納豆&梅干しを楽しめそうです。
今後もブログを楽しませていただきます。
重ねてお礼申し上げます。
[…] 図解で簡単!専門家が『食物繊維の機能と便秘解消』を解説するよ! […]