受験やTOEICの英文法テキストとしては『人気』から『定番』となっていた『総合英語 Forest』
ベーシックな英文法を全てカバーしつつ、わかりやすい解説。
大学受験、TOEIC、TOEFLに向けた英文法の参考書としては完成品でしょう。
実際、僕も大学受験からTOEIC900超まで、英文法はForest1冊で済ませています!
しかし、この総合英語 Forest…大ベストセラーにも関わらず、2017年春に終売が決定!
在庫をもって販売終了となります。
Forestシリーズ(解いてトレーニング、音でトレーニング)は全て販売終了…
この『受験英文法の完成品』に替わるテキストを探さないといけません…!
さて、この総合英語 Forestの後継となるのが、いいずな書店から販売されている『総合英語 Evergreen』
その実力は果たして…
今回は、英文法の決定版としてさらにブラッシュアップされた参考書をレビューしていきます!
※Amazonがいいずな書店直営の通販になっています(2017.10時点)
ForestとEvergreenを比較すると…
なぜForestが廃刊に?
英文法のバイブルとして大人気だった総合英語 Forest。
廃刊となった理由が販売不振とは考えられません。
メイン参考書の総合英語 Forestをベースに、演習メインの『解いてトレーニング』、リスニングメインの『音でトレーニング』と、補完性の高いシリーズ。
ファンが多いだけではなく、累計400万部以上販売されているベストセラーです。
『総合英語 Forest』(桐原書店)が販売終了!大ベストセラーの英語テキストが姿を消すその理由とは?|4ヵ国語を勉強するブログ
かずーい氏の『4ヶ国語を勉強するブログ』に考察が載っています。
メイン著者の石黒先生は2013年に亡くなっていますが、他にも権利的な問題もあるようですね。
Forestファンとして廃刊は惜しい…
その後継と言われる『総合英語 Evergreen』が2016年に出版社を変えて販売されました。
Evergreenの作者はForestとほぼ同じ
まず、EvergreenがForestの後継である理由の1つが、著者がほとんど同じということ。
【総合英語 Forest 7th Edition (桐原書店) 作者】
石黒昭博(編著)、墺タカユキ、川崎芳人、久保田廣美、高田有現、高橋克実、土屋満明、Guy Fisher、山田光、鈴木希明、斉藤智【総合英語 Evergreen (いいずな書店) 作者】
川崎芳人、久保田廣美、墺タカユキ、高田有現、高橋克実、土屋満明、Guy Fisher、山田光、鈴木希明
ごらんの通り、Evergreenの作者は全員Forestに関与しています。
詳しくは後述しますが、『内容がほぼ同じ』なのもうなずけますね。
ここが良い!音声ファイルダウンロードで英文法と英語耳をダブルで鍛える!
いいずな書店の英語書籍に多いのが音声DLサービス。
公式サイトから、本書の英文をmp3形式でダウンロードできます。
巻末や巻頭にCDが入っていてジャマな参考書もまだまだ多いですよね。
そもそも、Forestは『音でトレーニング』として、本文音声中心のリスニングテキストとして音源が別売りでした。
EvergreenはForestの英文法をカバーしつつ、音でトレーニングの要素も追加されています。
英文法の参考書としては『完成版』と言ってOKでしょう!
Amazonの評価がForestよりも低くなっていますが、コメントを見ると、出版経緯などに対するネガコメが多い状態…
内容自体を批評しているコメントは少ないのが現状です。
(実際、AmazonでEvergreenの評価が下がったのはForestの廃刊が発表されてから)
学習する側から見れば『Forestの足りないパーツが改善された良書』というのが正直な評価!
Forestが販売終了となった今…
『英文法を鍛える』という意味では、Evergreenを選ばない理由はありません。
総合英語 Evergreenの活用法
『英文法はこれさえあれば良い』という特徴はそのまま
大学受験から、TOEIC、TOEFLでも十分通用する網羅性
誰が読んでもわかりやすい解説
こういったForestの良さはそのままに、さらに進化したのがEvergreen。
引用:総合英語 Evergreen 第4章 完了形
このように、図表を用いて、過不足なく進んでいく解説はForest 7th Editionから変わらず。
効率的に英文法をマスターできます。
英文法の法則だけをタラタラ学んでいくのではなく、必要な解説だけ済ましたら、英文とイメージで理解させるスタイル。
法則ではなく”概念”を理解させると言ったほうが正しいでしょうか。
英語が苦手な人にとっても親しみやすい参考書です。
4ステップで基本から応用までマスター!
Part 1「これが基本」
Part 2「理解する」
Part 3「深く知る」
この三部構成がForestの特徴でした。
総合英語 Evergreenでは新たに、
Part 4「確認する」
というステップが加わっています。
引用:総合英語 Evergreen 第12章 仮定法
Part4 は章の最後で『まとめ』として、重要項目を再確認するステップです。
『あれ、この時はどの分詞使うんだっけ?』
のように”ど忘れ”した時や、試験前のおさらいに最適。
参考書としての使い勝手がかなり良くなりました!
実践向けとしては物足りない
英文法の参考書において、評価が分かれるのが、
『実践向けじゃない』
『ネイティブはこんな表現使わない』
というもの。
ForestもEvergreenも、この点はカバーできておりません。
あくまでも『受験英語』『試験英語』としての参考書に留めておくべきでしょう。
とはいえ、正しい英文法の基本がコレなわけですから、英語初心者や、再学習者にとっては欠かせない1冊となります。
Evergreenの内容を理解した上で、実践英語へとステップアップしていくのがスマートな学習法でしょう。
おわりに
Forestファンがあまりにも多いだけに、過小評価されているというのが現状…
参考書としてのクオリティはForest以上です。
高校受験、大学受験、英検、TOEIC、TOEFL、初歩英会話…
Evergreenが活用できるシーンはたくさん。
中学生から一生使える英文法テキストとして、Forest後継としての資質は十二分!
英文法の参考書に悩んでいる人には迷わずオススメできる1冊です。