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人事が就活生の名前を検索する理由とは?現役採用担当が実名SNSのリスクとメリットを解説する

就職・転職
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2016年度(2017卒)の新卒採用もそろそろ落ち着いてきました。

ほとんどの企業で内定者が決まり、あとは一部で二次募集があるだけでしょう。

本年度も売り手市場の内定率となっていますね。

ただし…

一方で、今後も就活を続ける学生に対し、「油断は禁物」と話すのはリクルートキャリアの担当者。「採用数に届かなかった場合、採用基準を下げない企業の方が多い。企業は優秀な学生なら採りたいというスタンスは変わっていない」と指摘していた。

とあるように、”売り手市場”は、採用基準を下げてでも学生を取りたいという意味ではありません。就職氷河期で苦労した人間が、売り手市場なら引く手数多かというとそうではなく、優秀な新卒学生はいつでも内定を取っていきます。

さて、2017卒の学生で、就活を辞め、フリーランスで働く進路を選んだ学生が話題となりました。

僕は20歳を超えた大人の進路に口出しするつもりは無く、好きに決断すれば?という考えなので、そこには言及しません。

今回の記事でトピックとしたいのは、むしろこの記事に対する反響記事です。

上記の記事では、内定ゼロという事柄に対し、”実名でのブログ運営””ブログ内容”が大きな原因と書かれています。

 

今回は、これらの記事を引用させて頂きつつ、実際に新卒採用に関わっている人間の意見として、SNS、ブログ運営と就職活動について書いていきたいと思います。

【目次】

はじめに:採用担当者向け研修にて

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以前、僕は新卒採用に関わることになり『採用担当者向け研修』を受けたことがあります。

書類選考や面接に一部携わるだけですので、面接官の心得や、グループディスカッションの注意点など、基礎的な研修です。研修施設で、人材紹介企業に勤める講師、いわゆる人材コンサルタントの講義を受けました。採用に関わる人は皆さんこういった研修を受けるのでしょうか。

さて、講義自体は非常に有意義だったのですが、研修後の懇談会ではより興味深い情報を得られました。

人事同士の横のつながりや、就活スタート前の内定についてなど…大体は想像がつくことですが、実際に聞いてみて、学生時代に感じていたモヤモヤが少し晴れた気がします。

 

そして、もう一つがタイトルにもある『就活生のSNSを検索するか』という話…

研修では各企業の人事、採用担当の方ともお会いしたのですが、

『実際、皆さんは学生の名前でググります?』 

というのは聞いちゃいますよね。

 

以降の章ではこのトピックについて、僕の経験、知見に、この研修での得られた知識を交えながら解説していきます。

 

人事は忙しい!

SNSを詳しくチェックする暇は無い!

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『そんな暇はありませんw』 

 

第一声がこの言葉。

『(ですよね。)』という感じ。

新卒採用の時期は、人事、採用関係者の業務量が一気に増えます。

具体的には、

  1. 採用関連予算の設定(50万/人〜)(人事・経理など)
  2. 採用人数、採用職種の決定(人事・現場)
  3. 掲載する就職サイトの決定(人事)
  4. 就職サイト担当者との打ち合わせ(人事)
  5. 採用ページの作成、ブログ更新(人事)
  6. エントリーシートの作成(人事・現場)
  7. 説明会・セミナーの開催(人事・現場)
  8. エントリーシートの選抜(人事・現場)
  9. 就活生の面接(人事・現場)
  10. 内定者との面談、書類整備など(人事・現場)

などです。主要業務だけを挙げましたが、他にも細かい事務作業が死ぬほどあります。新卒で応募してくる学生の名前全員をいちいち検索して調べる余裕は無いのです。

ただ、学生が安心していいというわけではありません。人事には学生のSNSを検索する”タイミング”があります。

 

就活生の名前を検索する"タイミング"

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書類選考や面接で切られるレベルの学生は検索すらされません。

 

SNSはその人の”本質””裏の顔”を反映します。

書類選考や面接を通過する学生、言い換えれば採用過程で”評価の高い”学生の素行に問題が無いか確認するためにSNSをサーチするのです。

この記事では面接対策について書きましたが、長くても数十分の面接では学生の内面まで探るのは無理があります。

 

僕は、書類選考や筆記試験、面接は”学生の優秀な部分”を探るためのツールだと考えます。コミュニケーション能力や学力、頭の回転など、業務を遂行する上での最低限の素養を見ます。

対して、SNSは”学生のダメな部分”を探れるツールなのです。学力も優秀でコミュニケーション能力も高い、頭の回転が速い…しかし失言癖があるといったケースが考えられます。

選考を通過しうる優秀な学生の中に潜む爆弾を弾くために、個人のSNSが企業に見られているのです。

 

また、転職活動者はより注意した方が良いでしょう。転職に関しては評価の高い人材しか採用されません。募集人数も転職エージェントやハローワークで厳選されるので、中途採用では新卒採用より候補者を吟味する余裕があるのです。

 

では、企業が就活生のSNSをどのように活用しているのか、詳しく解説していきます。 

 

実名SNSのリスクとメリット

簡単な資格に落ちるのはマイナス??

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ここでは冒頭に示した2サイトの記事を引用していきます。

例えばこの方はIT企業に就職希望らしいのだけど、ITパスポートの試験に落ちたことがブログに書いてある。
経済学部らしいのだけど、簿記の2級に落ちたことがブログに書いてある。
フィナンシャルプランナーの3級を受験予定であることもブログに書いてあるが、合格報告は無かった。
大学編入を目指してTOEIC620点を目標に一生懸命勉強したが到達できなかったことも書いてある。

 

正直、本名でネット活動をしている就活生がこのレベルの資格試験に落ちたことををネットに公開してはいけないと思う。

【引用】40社受けて内定ゼロなのは本名ブログで余計なことを書いているからでは?

 

ITパスポート、FPについては割愛します。

簿記2級とTOEIC620点に満たなくて評価が下がる点については少し疑問です。いずれも勉強すれば受かる資格ですが、ある程度の勉強時間を確保する必要がある試験です。

大学時代にTOEIC500点代から900点に上げた人間として話しますと、TOEICで英語の実務能力は測れるかは置いといて、普通の大学生では、ある程度対策しないと620点は難しいと考えます。ちなみに僕はセンター試験英語で9割を超えていますが、最初のTOEICは散々でした。

 

そもそも、資格に落ちた ≒ 優秀ではないとは判断できないのです。

さすがに『半年間、毎日2時間勉強したけど簿記2級落ちました!』ではイヤお前wとなるかもしれませんが、様々な事情で勉強時間を確保できなかった可能性もあります。これらの記述だけでは学生の能力を評価できないのです。

 

ここで見られるとしたら、むしろ履歴書の資格欄と違うことが書かれていないかでしょう。資格に落ちていてもデメリットは少ないですが、資格を盛っていれば即不採用です。

海外展開をしている企業や、何らかの必須資格を求めている企業以外、資格に落ちたということがマイナスに働くことは少ないと考えます。わざわざ言うことではないが…

本名でネット活動をする人の場合、何を書くかよりも、何を書かないかが大切になる場面は絶対にあって、就活はまさにその場面だと僕は考えている。

この部分については賛成です。後述しますので、別ブログの記事を考察していきます。

 

ちなみに僕は、簿記2級に受かっている。性格も素直だよ。だけど、素直さを評価してくれるのは一流企業だけで、そこから下の世界では、一生ナメられ続ける覚悟が必要になる。

【引用】就活で40社すべった話し - 散るろぐ

 

これは場合によるとしか言えませんね。

”素直な彼”はファッションコンサル等も行っており、コミュニケーション能力は優れているはずです。また、裏表の無い話し口調は対人業務で活躍できる素養があると考えます。

”素直さを評価してくれるのは一流企業だけ”に関しては門戸を狭め過ぎている印象です。ブラックな業界やヒドい上下関係がある企業では厳しいですが、体育会系の組織や、接客、メーカー営業職では企業規模に関わらず評価される項目です。

 

『私刑』のリスク

数年前、サッカー選手が恋人とアディダスの店舗に入店したところ、店員が侮辱ツイートし、結果として会社を退職した事件がありました。

発端はバカッター(死語?)ですが、ネット民が彼女の身元を特定し、アディダス社へ通報したことが騒動の始まりです。いわゆる『私刑』ですね。

 

『1億総監視社会』と言われて久しいですが、Twitterは特にオープンなSNSです。

ここで実名で活動している以上、その発言は全国民に監視され、通報される前提で発言するべきでしょう。炎上、通報の流れで内定が取り消しになった例は多々あります。

この記事でも言及されていますが、能力以前に”守秘義務を守れない”人間は企業が最も避けたい人材です。

 

実名SNSが就活に好影響を与える例

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地元の友人に、WEBデザイナーとCGデザイナーがいるのですが、彼らはそれぞれ情報系、美術系の大学を卒業し、企業での勤務を経て独立しています。

また、大学時代から実名で活動しつつ、ポートフォリオを作成しながら名前を売っていました。こういった活動は、企業で働いている時も継続し、特に問題視されていなかったそうです。

こういったクリエイティブな業界では実名で活動する意義がでてきますね。

 

一般企業を目指す一般人の実名SNSやブログはリスクしかない

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ブログの場合、”世界一即戦力な男・菊池良から新卒採用担当のキミへ”で有名な元LIGの菊池氏や、実名ではないもののARuFa氏くらいまでぶっ飛んでいれば、ユニークな企業から声がかかるかもしれません。

しかし、ブログ、すなわち文章で自分を売っていることは、そもそも企業にとっては”リスク”が先に来ます。何気ない記事に取引先の商品を批判しているフレーズがあるかもしれません。

それを超える能力を示す必要があるわけで、少なくとも『10万PV、20万PVいきました。数万稼いでます。』といった趣味レベルではアピールは難しいでしょう。

 

スポーツや勉強、その他アクティビティと違って、ブログは趣味・特技としてアピールするハードルが非常に高いです。

”一般企業”にとって、実名SNSやブログで『情報を発信している』ことはリスクでしか無いわけで、そこを自己PRとするなら、十分なリテラシーを持ちつつ、一人で広告塔を担えるレベルで無いと厳しいでしょう。

ただ、そのレベルの人は企業に勤める必要が無い人だと思います。

この記事では、文章力、WEBサイト制作、SNS対策をブロガーの長所として挙げており、この点は概ね賛成です。マーケティング、広報等で活躍できるスキルでしょう。例えば『ゼミのホームページをゼロから構築し、サイト運営、広報まで担っていた』なんて場合は良い評価となるかもしれません。

ただ、あくまでもスキルが評価されているだけで、人間そのものが評価されるわけではありません。この点を混同している学生が多いのです。該当する”あなた”の第一印象は『リスク』なのです。

 

おわりに

実名SNS、ブログのデメリットを中心に解説致しました。

加えて、そのデメリットを乗り越えてアピールするには、収益いくらといった趣味レベルではなく、相当なスキルと実績、そして信頼が必要という話です。それを満たす優秀な人材であればリスクをチャンスに変えられるはずです。

 

これらのリスクを理解、許容できるならどんどん活動していけば良いと思います。LinkedInのようにビジネス、リクルーティングに特化したSNSもあります。

目的と自己アピールを客観的に見た上で、実名SNSを運営していくべきでしょう。

 

…僕が実名SNSですか?

 

 

絶対やらねぇなw

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みるおか