宿坊オタが語るカンタン寺修行のススメ:宿坊の魅力とは

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”宿坊”という言葉をご存知でしょうか?

大きなお寺、神社には、参拝者や観光客が宿泊できる施設、すなわち『宿坊』が併設されていることがあります。

僕はこの『宿坊』が大のお気に入りなのです!

寺に籠って修行というと…

『心身を鍛錬し直したい』

『煩悩を取り払いたい』

といった堅苦しい考えが浮かぶかもしれませんが、決して敷居の高い場所ではありません。観光のついで、あるいは気分転換に利用しても全く問題無いのです。値段も1泊で5000円程度から。場所によりますが決して高い値段ではありません。

これまで数カ所の宿坊を利用しましたが、参拝して宿泊するだけの宿坊から、写経や滝行体験が出来る所まで様々です。

さて、僕は東北に越してきて間もないのですが、東北地方でNo.1の宿坊スポットといえば…

恐山

なのです!

日本最恐スポットとも言われますが、肝試しなどイタズラに近づかなければ非常に趣深い場所ですし、休日は観光客で大賑わいです。

ずっと行きたいと思っていた恐山の宿坊をやっと予約できてテンションが上がりっぱなしです!

神聖な場所という心持ちは必要ですが、決して敷居が高くない『宿坊』

恐山のレポートはいずれ書きたいと思いますが、手始めに今回は『宿坊』の魅力を解説していきたいと思います!

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宿坊とは

宿坊、宿房(しゅくぼう)は、主に仏教寺院などで僧侶や参拝者のために作られた宿泊施設である。僧侶専用の施設は僧房ともいう。

ほとんどの宿坊では、宿泊者に対して朝のお勤めとして住職の講話などを行っているが任意参加の形式の所が多い。 また、一部の寺院では、現在も直接宿坊を運営する所があり、比較的安価な宿泊料金で、精進料理を味わうことが出来、禅寺に於いては坐禅も体験する事が出来る。

【引用】宿坊 – Wikipedia

『宿坊』”修行体験する人”と勘違いする人もいますが、宿坊はお寺や神社に併設されている宿泊施設の総称です。日帰りで座禅等を体験する宿坊から、1泊や合宿施設として使える宿坊まで様々です。

例えば、埼玉県の飯能市にある正覚寺の宿坊(1泊2日)でのスケジュールは、

【初日】

〜16:30 入山(チェックイン)

17:00〜  座禅

18:30〜  薬石(夕飯)

19:20~  開浴(お風呂)

21:00〜  開枕(就寝)

【2日目】

5:30   起床

6:00~  お勤め

6:30〜  坐禅

7:10〜  住職による法話

8:00〜  小食(朝食)

8:30〜  作務(掃除)

9:30   下山(チェックアウト)

というスケジュールになっています。

あくまで一例ですが、個人で参加する人から、新人研修で使う企業もあり、客層は様々です。

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宿坊で出来ること

精進料理

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引用元:典座料理(精進料理) | 曹洞禅宗 正覚寺

宿坊で出される料理はまず間違いなく『精進料理』です。

宿坊に豪華な食事を期待する人はいないと思いますが、質素でありつつも栄養バランスに優れた、昔ながらの”日本人的な”料理が頂けます。ちなみに精進料理では”動物性の食材”は避けるべきとされています。

僕は食品メーカーで研究開発職に携わっているため、どうしても栄養科学的な観点で見てしまいますが、カロリー、脂質を抑えつつ、炭水化物とタンパク質、そして食物繊維に優れた、我々が守っていかなければならない素晴らしい料理だと思います。

断食とはまた違いますが、栄養バランスの良いヘルシーな食事で、健康面の調整に役立てる事もできますよ。

日本三大霊場で有名な高野山等、有名なお寺、神社の宿坊だと、精進料理というよりも懐石料理では…?という豪華な料理が出てきたりします。

座禅体験

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僕は体が硬いので、上手に結跏趺坐(座禅の足組み)を組むことが出来ないのですが、剣道をやっていたので、長時間座っていることは苦手ではありません。座禅は特に姿勢に厳しいので、集中力が切れて猫背になってくると、すぐに肩を叩かれます。

座禅の目的は宗派により解釈が異なるのですが、共通点は『心を整える』ことです。観光やスポーツといった『動』の気分転換も良いですが、座禅という『静』の気分転換も必要ではないでしょうか。

写経

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個人的には修行体験で一番好きな作業です!

僕は習字は下手ですが、ペン字は得意ですし、延々と文字を書き起こす作業に夢中になってしまうのです。般若心経や法華経など、法典に関する知識や解釈を深めて臨めば、より写経に入りこむことが出来ますね。

少し取っ付きにくいかもしれませんが、初心者の方でも、宿坊の雰囲気の中で経典を書写し始めると、案外夢中になってしまうものです。

僕自身も無宗教ですし、あくまで『体験』ですから、宗教に敏感になる必要もなく、気軽に出来る体験ですよ。

法話

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僕は正直、一番苦手です苦笑

座禅や写経はどちらかというと能動的な行動だと思うのですが、法話に関しては僧侶や住職さんの言葉を聞き続ける受動的な時間になります。

延々と禅宗の解釈について話し続ける住職さんもいれば、ユニークでユーモアに富んだお話をしてくれる住職さんもいます。さすがに”笑いを取る”まではいきませんが、話に入り込んでしまうような魅力的なお話をしてくれることもあり、それぞれ特徴が出ていて面白いですよ。

滝行

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滝行が出来る宿坊は少ないですが、西東京など、山や川と寺院が多い地域では、宿泊しつつ滝行できる宿坊もあります。

滝行は別途料金を取っている場所もあり、入瀧料は1000円から…有名な滝行場では10000円近く必要なこともあります。滝行は一般人が出来る修行の中では難易度が高く、危険も伴うことから、初めての方は指導者が必要です。

とはいえ、精神鍛錬という意味では最適な修行。

何回か優しい滝行は体験したことはありますが、時間があれば本格的な滝行にもチャレンジしたいですね。東北にはほとんど滝行スポットが無いんだよな…。

周辺の観光

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お寺に泊まって修行だけ体験して帰るというのも味気ないですね。

僕が恐山の宿坊を予約した主目的は、イタコの口寄せが行われる大祭(7/20〜24)を見学しつつ、周辺を観光するためです。

宿坊の周辺は寺院だけではなく自然に囲まれていることが多いため、散策しながら周辺を観光するのも非常に有意義な時間となります。

宿坊を拠点に非日常を体験する良い機会となるのではないでしょうか。

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まとめ

『宿坊』の魅力を自分なりに紹介させて頂きました。

最初は敷居が高く感じるかもしれませんが、『修行体験ができる民宿』くらいの感覚で気軽に泊まれるのです。中には僕みたいにハマってしまう人も!?

精神修養、気分転換、観光、目的は人それぞれです。

マナーをしっかり守った上で、是非一度体験してみて下さい!

コメント

  1. […] さて、僕は宿坊オタが語るカンタン寺修行のススメという記事でも書いたように、7月下旬に恐山に行ってきます。 […]