『評価されたい人』が『評価される場』において自分を卑下する日系企業の話

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『ちゃんと成果を出してるのに評価されない…!』 

『頑張ってるのに誰も理解してくれない…!』

どこでも聞く話ですね…
特に日系企業だと年功序列の色がまだまだ強いため、能力やスキルの”差”が、相対評価に結びつかないこともあるでしょう。
頑張りすぎてもコスパが悪いし…と考えてる人も多いかもしれません。

そもそも今の時代に頑張って出世しようとしている人の方が『時代遅れ』なんですかね。

私にとって、出世はコスパが悪い。
それでもなぜ、出世を目指す人がいるのだろうか。
ひとつ考えられるのは、「周囲に対する自己顕示」である。
同期よりも早く出世すれば、「すごいね」と言われる。そういった自己のプライドを満たすことが、お金や時間よりも大事だという人がいても何ら不思議はない。そういう人にとっては、「コスパ」なんておそらく考える余地もないのだろう。

引用:出世はコスパが悪い – さようなら、憂鬱な木曜日

気持ちはわかります。
ただ、僕自身は出世に対してそこまでネガティブではありません。

https://twitter.com/miru_oka87/status/845062684517122048

出世云々のエントリーが多いですが、仕事に対しての支配欲が強く、責任は負ってもいいので裁量権が欲しいのと、そもそも今の会社の勤務時間がまぁまぁホワイトなのと、最悪死ぬほど追い込まれるなら辞めれば良いやと思ってるので、できるならさっさと管理職になりたいです。

— みるおか@ヨーグルト食べる人 (@miru_oka87) 2017年3月24日

 『今の会社で』『体制が変わらない』限りですが。

Twitterをはじめ、WEBではブラック寄りの意見がピックアップされやすいですが、僕は今のところ管理職になるデメリットはあまり感じていません。

”経営職=残業代がつかない”という風潮はウンチだと思っていますが、そもそも当社はそこまで労働時間がキツくないので、単純に”金”だけ見ればコスパは悪くないんですよね。
もともと大学の研究がそのまま仕事になった部分もあって、仕事自体は気に入っています。

職場の人間が嫌いになった事はよくあるけど、仕事が嫌いになった事は無いんだよなぁ。
3社目だけどそもそも嫌な仕事の採用試験受けないし。
仕事嫌いって言う人は、人間関係が良くない、結果出せてない(評価が低い)、キャパ以上に忙しい、のどれかのパターンが多い気がする。

— みるおか@ヨーグルト食べる人 (@miru_oka87) 2016年10月7日

仕事をする上で、”肩書き””立場””自己顕示”にはあまり興味はありませんが、さっさと仕事で裁量権を得られた方が僕にとってはメリットが大きいんですよ。(プレイングマネージャーが理想ですが)
プレッシャーや”ギスギスした雰囲気”に無頓着というのもあるんですかね…

というわけでセコセコと評価点を稼いでいるのですが…

ガッチガチの成果主義な企業から、これまたガッチガチの日系メーカーに転職してきて驚いたことがあります。

みんな謙虚だと。

特に『評価されたい人』が『評価される場』において自分を下げる発言をしていることに驚きました。

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『実績を認知させる』ことに躍起だった頃

僕は今の会社で3社目ですが、どの企業でも『評価面談』がありました。

既述の通り、以前はガッチガチの成果主義の職場で働いていたので、自己主張も本気です。
部下の仕事は上司が把握すべきという前提ですが、ある程度裁量権を与えていると、部下全員の仕事のプロセス、成果、改善を細かく把握するのは難しいです。
特にチームでプロジェクトを進めていれば、1つの成果に対して『誰がどこまで』貢献したのかを正確に把握しきるのは至難の技です。

そのため上司がヒアリングして確認するわけですが、ここでどこまで『成果を認知』させるかが賞与などにダイレクトに響きます。
自分の仕事に対して『それは私がやりました』『それは私の実績です』というのを積極的に発言していきました。

こう言うと人の成果を奪う人間のイメージがあるかもしれませんが、単純に『自分の実績は正直に話して、大きな仕事をした時は”俺はすごい”とアピールする』ということが当たり前だったのです。

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謙虚と卑屈を履き違える人達

Q『この実績について、あなたの仕事を評価しています。』に対する謙虚な返答とは?

どう考えますか?
僕の答えは『ありがとうございます。良い評価を頂けて嬉しいです。』です。
(訳:賞与上げろよテメェ)

評価される場で謙遜する人が多くてびっくりしている。
私は賞与高めたいのでゴリゴリに成果アピールしていきます。

— みるおか@ヨーグルト食べる人 (@miru_oka87) 2017年3月31日

ところが、今の会社に転職してきてから、この質問に対して、

『とんでもございません。』 

というニュアンスで答えている人がものすごく多いんですよね。
自己主張と謙虚のバランスがおかしい…というか、自分を下げることを謙虚と勘違いしている人が多いんです。
皆さんの周りではどうでしょうか?

『私の実力ではなくて…』

『”全部”●●さんのおかげです。』

『全然そんなことありません。』

こういったフレーズはアクセントとして使うと良い印象を与えられるかもしれませんが、いざ評価される場で多用しすぎるとナメられるだけですよね。

『私なんてどうでも良い。お世話になった同僚の方々が私の代わりに良い評価を得られれば私は嬉しいの。』

こういう人がいたら心底気持ち悪いですが…
僕の周りでは、こういった卑下フレーズを使っている人に限って『評価されたい』という気持ちが強いんですよ。

謙虚な人はポジティブな人間関係を作りやすいですが、卑屈な人はナメられて損するだけ…仕事でもプライベートでも一緒ですね。

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自分を安売りしすぎると負けサイクルに

『目標は十分達成したと思いますが、自己評価が高すぎるのもアレなので、とりあえずBにしておきました。』

後輩が初めて評価シートを書くときに相談を受けたのですが、こんなことを言っていたので、その時はAをつけさせました。
実際の評価で下げられるかどうかは別として、相場以上に自己評価を下げながら動くと、都合が良い人間に成り下がるだけですよね。

ブログでもたまにレビューや寄稿依頼が来ますが、小学生かな?みたいな値段を提示されることも少なくありません。

仕事に限らずプライベートでも同じです。
ウケやすいから自虐ネタばかり言っていると『何言っても許される奴』扱いされたり…

冒頭の彼は結果としてA評価がついたのですが、自己評価をBのままにしていたら、おそらくAがつくことはありません。
ビジネスに関わらず、安く売ってくれることを提案されて、断る人間はまずいませんからね。

『自分下げ』はインスタントな評価は得られるかもしれませんが、自分の首を締めながら動いていると、大事なときにイタい目を見ます。

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おわりに

こういう話をすると『自己主張こそが正義』だと極論をつながってしまう人がいますが…
ただイタイ人ほど『あえて空気を読まない』とか、ただの嫌な奴ほど『嫌われる勇気』を推しちゃう印象。

本当に空気読めてる奴って、
『場合に応じてあえて空気を読まずにハズしてポジティブに自分を印象付けてみる』
くらいのこと普通にやってるよね。八方美人とはまた違う。

— みるおか@ヨーグルト食べる人 (@miru_oka87) 2016年9月29

自己主張ー自然体ー謙虚のバランスを取りながら動ける人が1番得で、メンタル的にもラクなんですよね。

謙虚と卑屈を履き違えないように…
自分にも言い聞かせていきたいです。