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『生前贈与』って節税になるの!?相続と生前贈与に関する税理士相談メモ

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 税金が高ぇ!

 

最近僕は30代になり、体力の衰えが目立つ自分もさることながら、親の体調も気になるようになりました。
定年後は白髪は増え、動きがゆっくりになり…
友人とゴルフや水泳を楽しんでいるようですが、心配ですね。

最近は家族で集まると相続についても話すようになりました。
子供たちは資産的にも精神的にも独立していることもあり、あまり相続については興味がないようで、

『均等に分配でいいんじゃない?』

『親父が使い切ればいいじゃん。』

と言っています。苦笑

むしろ親の方が敏感になっていて『税金が!』『相続税でもっていかれる!』と心配になっている様子…!

先日も相続税贈与税について話したのですが、その時の話題が生前贈与について。
しかし、僕の家族には税理士や法律の専門家がいなくて全く話が進みません…

結局、父が定年後にやっている事業でお世話になっている税理士に、一緒に相談しに行くことになりました。

相続税贈与税生前贈与など、調べればわかることですが…知識ゼロのため、本を読んでも全く頭に入ってきません!
最初の相談ということで、今回は税理士に簡単なところだけ教わって帰ってきました。

今日の記事では『生前贈与』について聞いてきたことを備忘録としてまとめておきます!

 

【目次】

相続税と贈与税

f:id:salawab:20170727210311j:plain『まず相続のことが全くわからないのですが…』

f:id:salawab:20170728193054p:plain『税金が高くてどうにかならんもんか。』

f:id:salawab:20170727210340p:plain『そしたら簡単に相続と贈与について説明しますね。』

 

そもそも親のお金を相続すると、いくら税金でもってかれるのでしょうか?
税理士さんに頂いた資料から、相続税と税率、控除額をまとめた表が以下です。

【相続税】法廷相続分の取得金額と税率
相続額 税率 控除額
3000万円+
600万×相続人数
基礎控除
〜1,000万 10% なし
1,000〜3,000万 15% 50万
3,000〜5,000万 20% 200万
5,000〜1億 30% 700万
1〜2億 40% 1,700万
2〜3億 45% 2,700万
3〜6億 50% 4,200万
6億円超 55% 7,200万

『法廷相続分の取得金額』は民法上の相続人が相続する金額…すなわち相続するお金そのものです。

例えば、3億6千万の遺産を子3人で等分した場合の相続税は…

3.6億−基礎控除(3,000万+1,800万)=控除後3.12億円
3.12億÷3で1人につき1.04億円
このとき税率は40%なので、相続税は4,160万円ー控除額1,700万=2,460万円になります。

 

高っ!!

 

こりゃやってらんねぇな!
僕の家は一般的な中流階級なので(たぶん)、このテーブルの上の方だけ見てれば良い…と思ったのですが、家や車、貴金属など、資産は現金だけではないため、相続額は想像以上に大きくなることが多いと忠告されました。

対して、遺産ではなく贈与という形で財産を引き継ぐとどうなるのか。
こちらもテーブルにまとめました。

【贈与税】直系尊属からの贈与金額と税率
取得金額 税率 控除額
110万円 基礎控除
〜200万 10% なし
〜300万 15% 10万
〜400万 15% 10万
〜600万 20% 30万
〜1,000万 30% 90万
〜1,500万 40% 190万
〜3,000万 45% 265万
〜4,500万 50% 415万
4,500万円超 55% 640万

『直系尊属の〜』は親や祖父母から(20歳以上の)子や孫へ贈与する場合です。
これに該当しない人からの贈与は、税率テーブルが変わって少し高くなりますが、ここでは割愛します。

110万円の基礎控除があり、贈与税は、

(取得金額ー基礎控除110万円)×税率−控除額

で計算できます。

5,000万円足らずでも課税率は50%超え…
相続する方がマシですね。

試しに5,000万円の資産を1人で相続、贈与した場合で比較すると…

  相続 贈与
課税対象 5,000万
基礎控除 3,600万 110万
基準額 1,400万 4,890万
税率 15% 55%
課税額 210万 2,689.5万
控除額 50万 640万
控除後課税額 160万 2049.5万

5,000万円の資産を1人に渡す場合、相続税は160万円であるのにに対し、贈与税だと2,000万円超!

これは贈与無理っすわ!

こう見ると相続税がめちゃくちゃ安く見える不思議…。
3,000万円+αまでなら相続税がかからないのは意外でしたが、果たして我が家の評価は…

 

生前贈与のメリットと注意点

相続時積算課税とは?

f:id:salawab:20170727210311j:plain『贈与税高すぎる…生前贈与だとお得だと聞いたのですが…』

f:id:salawab:20170727210340p:plain『それは金額と方法によります。例えば”相続時精算課税制度”があります』

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『…???』

 

ここで話した『相続時精算課税制度』というのをまとめると…

  1. 2,500万まで非課税で贈与できる。
  2. 2,500万円を超えた分は一律20%の贈与税がかかる(①)
  3. ただし、相続時には、贈与した金額と残りの資産合わせて相続税が計算される。
  4. ①で払った贈与税は相続税から減額、または還付される。
  5. 相続時精算課税制度は申請が必要で、撤回できない。 

 

 f:id:salawab:20170727210340p:plain『簡単に言うと相続金の前払いみたいなものですね。』 

f:id:salawab:20170727210311j:plain『…これなんか意味あります?』

 f:id:salawab:20170727210340p:plain『例えば、不動産などの今後価値が上がりそうな資産を前もって贈与しておけば節税になる可能性が高くなります。単純に資産が少ない人であれば、生前に少ない税金で多額を贈与できるメリットもあります。ただし不動産の贈与など…(頭がパンクしたので割愛)

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『なるほど…(なんか微妙な制度だな…)』

 

例えば、5,000万円の資産のうち、3,000万円を『相続時精算課税制度』で生前贈与したとしましょう(該当者1人の場合)

相続時積算課税  生前贈与 相続
課税対象 3,000万 資産残り2,000万
+生前贈与3,000万
=5,000万
基礎控除 2,500万 3,600万
基準額 500万 1,400万
税率 20% 15%
課税額 100万 210万
控除額 50万
控除後課税額 160万
積算課税控除後
課税額
60万

積算課税制度により、生前贈与の3,000万のうち、2,500万は控除されます。
残りの500万円に20%の税率がかかるので、生前贈与で取られる税金は100万円です。

ただし、相続時には、生前贈与した額も合わせて相続税が計算されるので、相続税の基準となる額は5,000万円のまま、税額は160万円になります。
この160万円から、生前贈与で支払った100万円が控除されるので、相続時に支払う金額は60万円と…(これで合ってるはず…)

結局、支払う税金の総額は相続税と同じですね(資産価値が変わらなければ)
逆に相続税の基礎控除以下の資産であれば、生前贈与の税金は還付されます。
贈与のように高い税金を納めずに、生前に資産を渡せるというのがメリットです。

 

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『そろそろ理解の限界だぞ…(汗』

 

税金なしで毎年100万もらえるってマジ!?

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『そもそも贈与税の基礎控除が110万円なら、毎年110万円までなら税金を取られず贈与できるってことですよね。』

f:id:salawab:20170727210340p:plain『そうなります。』

f:id:salawab:20170728193054p:plain『もうそれでいいよ…』

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『おれも良いと思う。』

 

贈与税は相続税に比較してめちゃくちゃ高いですが、基礎控除110万円が設定されています。
すなわち、毎年1人につき110万円までならタダで贈与できます(表現が矛盾してるような…)

ただし、例えば2人から110万円ずつ受け取ったとすると、贈与額は220万円となり、課税対象となります。受け取り側の贈与額の合計が110万円以下であることが条件です。

他にも落とし穴があるらしく…

 

控除内でも『定期贈与』になってしまうと税金が…

f:id:salawab:20170727210340p:plain『確かに110万円までは非課税ですが、毎年定額を贈与していると”定期贈与”とみなされて、贈与税が課税される可能性があります。』

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『(また新しい言葉が出てきた…)』

 

110万円という基礎控除を利用すれば、計算上は10年間かけて1,100万円を非課税で贈与することも可能です。

ただし、毎年同時期に同額を贈与している場合、

f:id:salawab:20170728195411p:plain『最初から1,100万円というまとまった額を贈与するつもりだったな!』

 

と判断されると『定期贈与』にあたるとして、1,100万円を課税対象として贈与税が取られてしまうのです。

 

f:id:salawab:20170727210311j:plain『でも、これ意思の問題ですよね。判断しようがないのでは…?』

f:id:salawab:20170727210340p:plain『税務署の判断によりますが、毎年額や時期を変えたり、あえて基礎控除をわずかに超えて少額の贈与税を収めるなど、不定期な贈与であれば基本的には問題ありません。』

f:id:salawab:20170728193054p:plain『おい携帯の音が止められん!マナーモード設定してくれ!』(原文まま)

 

『お互いの意思を示す』贈与契約書を毎年作成しておくこと

f:id:salawab:20170727210340p:plain『義務ではありませんが、トラブルを避けるために”贈与契約書”など書類の整備を整えておくことが重要です。』

 

トラブルの1つに、親が勝手に子供の口座に『贈与』を振り込み、子供が認識してなかったパターンが挙げられます。
この場合は、親が子供名義の口座に財産を保管していただけと捉えられてしまい…贈与として認められず、相続対象になってしまう可能性があります。

そのため、親は『資産を贈与します』という意思を、子は『資産を受け取ります』という意思を示す『贈与契約書』を作成しておく必要があります。

贈与の意思、金額、日時、氏名、押印など…既定項目を満たせば特に書式は決まっていませんが、財産に関する大切な書類なので、必ず税理士の下で作成、管理しましょう。

 

【おまけ】最近パッパが銀行や保険のセールスに捕まるのですが…

ー父がトイレに行き…ー

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『そういえばこの間、保険で生前贈与する話が出て…定年してからセールスによく声をかけられるようなんです。』

f:id:salawab:20170727210340p:plain定額贈与で得たお金を利用して子供が保険料を負担し、お父さんが被保険者として生命保険に入る形ですね。死亡保険金は所得税が適用されるので節税としては珍しくありません。ただし、お父さんの年になると保険屋や銀行が生命保険や投資の計画を持ちかけてくることは多いんです。要はカモですね。』

 f:id:salawab:20170727210311j:plain『ですよねぇ。』

f:id:salawab:20170727210340p:plain定年後を狙ってセールスを仕掛けてくる保険屋、銀行はとても多いので注意してください。特にお父さんは事業をやられているので銀行とのやりとりも多いはずです。財産の管理や運用には必ずお子さんも一緒に行ってください。我々税理士にもご相談ください。こういった相談なら担当が無料で承りますので。』

 

いかんせん金銭欲がない親なもので、金融系のセールスに丸め込まれそうになっているのをよく見るのです…
保険を活用した節税、財産管理はメジャーですが、良い案件ばかりを紹介してくれる保険会社ばかりではありません。

税理士のような『相談』ではなく、銀行や保険会社など『商談』に行くときは必ず親だけで行かせないようにしましょう。
我が家も必ず兄弟の誰かがついていくようにしています。
子供がついていくのを親は嫌がるものですが、損してからでは遅いですからね。

  

おわりに

ざっくりと聞いてざっくりとまとめました…
結局、結論は出なかったので、また家族会議ですね。

今回税理士に聞いたことで、一番心に残ったのは最後の『絶対に親御さん1人で決めさせないように』というセリフでした。

税金で大金を取られるのは癪ですが、子供達がいつも親と話すのは、

『相続のお金はどうでも良いし使い切っても良いから、とりあえずせっかく貯めたお金を変な投資や詐欺にだけは取られないで。』 

ということ。
それこそ、オレオレ詐欺(今は特殊詐欺?)も笑えない年齢になりましたからね。

とりあえずわかったのは『税理士めっちゃ頼りになる』ってこと!
僕も確定申告している身ですが、経費や節税など、もっとちゃんと相談しようと身にしみました。

せっかく稼いだ金を無駄にしないように、みなさんも資産管理について一度家族で話し合ってみてはいかがでしょうか。
まだまだ税理士にお世話になる機会は多そうだ…!